「ピンチはチャンス」といいます。ピンチであることを嘆くだけではなく、それを受け入れ逆にそれを利用して将来に活かすことができないかと考えるべきだと思います。
学校が休みになったり、仕事が休みになったり残業が減ったりすれば時間ができます。空いた時間で勉強したり、じっくり何を見直したりするのはとても良いことだと思います。
コロナウイルスの広がりについて、シンガポールの首相が動画で国民に向けて発信しました。日本国民が聞いてもとても役に立ち、元気が出ます。英語字幕もついているし、全文の原稿も載っているので英語の勉強にもなります。日本語訳が知りたい方はここをご覧下さい。
学校の休校を受けて、無料でオンラインの授業やコンテンツの提供も相次いでいます。私の今のお気に入りは、ユニークで熱い授業をする「探求学舎」です。3/2から毎日朝10:30からライブで面白い授業を配信しています。小学生はもちろん、大人でも楽しめる内容です。
何気なく耳にするニュースも学びのきっかけになります。ニュースでは連日、新しい感染者や死者数などを報道しています。この業者が客が少なくて困っているという報道もあります。でも報道されないニュースもたくさんあります。というか報道されないことの方が多いのです。ニュースを聞いてそのまま受け入れるのはあまり賢い態度とは言えません。そのニュースは正しくないかも知れないし、正しくないわけではないけど、物事の一面の見方でしかないこともしばしばあります。
例えばみなさんは毎年インフルエンザにどれだけの人数が罹って、どれだけの死者数が出ているかご存知でしょうか?厚生労働省の資料によると2018/19シーズンの累計受診者数は約1,200万人で、2019年1月にはインフルエンザで1685人が亡くなっています。これだけたくさんの人がインフルエンザで亡くなっているのにニュースになりません。いや、人数が多すぎて「ニュース価値」がないから報道されないのです。コロナウイルスは新しいウイルスであり、人類にとって脅威なのでその広がりを決して軽んじてはいけないですが、怖がりすぎて日常生活や精神を壊すことになってはいけないのです。われわれはインフルエンザ、ノロウイルス、交通事故など挙げればきりがないくらい多くのリスクに囲まれてその中でバランスをとって生活しています。そのリスクを承知の上で外出したり、旅行に行ったり、食事をしているのです。
シンガポールの首相は上記で紹介したスピーチの中でこう言っています:
恐怖と不安は、人間の自然な反応です。 私たちは誰でも、新しい未知の病気から、自分自身や家族を守りたいと思うものです。 しかし、恐怖は、ウイルス自体よりも大きな害を及ぼす可能性があります。恐怖にかられると、オンラインで根拠のないデマを流したり、マスクや食料を買い占めたり、ウィルスの流行を特定の人々のせいにしたり、パニックに陥ったり、事態を悪化させたりする可能性があります。
シンガポール首相の英語スピーチを聞いて、励まされた(コロナウィルスの話)
私は、統計や確率という概念は他の動物が持たない人類だけが持つ強力な武器と考えます。目についたもの(大きく報道されるもの)だけにとらわれるのではなく、自分のアタマで考え、このピンチに賢く対処しようではないですか!
対比地健二